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東京大学 フロンティア化学において「日本農業の復活を見据えたアグリバイオ事業」の講義を実施しました

2025年4月21日(月)、弊社代表取締役 木下幸治が非常勤講師として、東京大学 フロンティア化学講座にて「日本農業の復活を見据えたアグリバイオ事業」と題した講義を次のように行いました。

日本の食料自給率は世界最低水準にあり、食糧安全保障が極めて深刻な局面を迎えています。労働人口の減少に加え、農業の投資採算性や労働収益性が他産業と比較して見劣りするため、就農者数および耕地面積は年々減少傾向にあり、農産物の価格高騰や供給不安定化が顕著になっています。さらに、地球規模で進行する気候変動の影響も加わり、日本の食の安全は今後、より一層厳しい状況に直面することが予想されます。

一方で、日本の農林水産物や食品は世界的に高い評価を得ており、政府もこれらを2030年までに中核的な輸出産品へと成長させる方針を掲げています。この潮流に乗り遅れないためには、機械化・自動化による省人化や、労働負担の軽減・所得向上といった形で就農者を支援することが不可欠です。近年では異業種からの参入、農業ソリューションの拡充、スタートアップ企業の台頭など、農業を取り巻く環境も急速に変化しています。

こうした状況の中、セトラスホールディングスグループではアグリバイオ事業およびフード事業に注力しており、技術の融合による付加価値の高い独自コンテンツの開発と、新たな商流の構築をミッションに掲げています。

アグリ領域では、夏イチゴブランド「香る苺/Scentberry/セントベリー®」をはじめ、時代のニーズに即した品種の開発・量産を推進。バイオ領域では、収量の増加や食味・栄養成分の向上が期待されるバイオスティミュラントの研究開発と事業化に取り組んでいます。さらに、ソーラーシェアリングの導入を通じた農業従事者の所得向上、中四国地域の農家・法人に対する指定農産物の生産委託と高価買取・販売も進めており、グループ企業である株式会社セトラスフードテックや提携流通業者との連携により、独自の「地域型農業プチサプライチェーン」の構築を目指しています。

「地域型農業プチサプライチェーン」に携わる仲間(プレーヤー)がそれぞれの役割を最大限に発揮し、進化していくことで、地域農業・再生可能エネルギー・食生活など多岐にわたる社会課題の悪循環を好循環に転換し、日本の食と農に関わる持続可能な未来の実現に貢献できるものと考えています。

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